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2021.06.11 (Fri)

紺屋の女房 11

「さあ、お前の顔をしっかりと拝ませておくれ」
背を向けていた高尾の肩を抱き、
くるりと正面を向かせた。
『ほんに美しい…』
高尾は器量も去ることながら
性分(性格)も長年にわたって
女郎のトップに君臨してきただけあって
申し分のないおなごだった。
「お前を一生大事にする」
久蔵が初めて口にした求愛の言葉であった。
「嬉しいでありんす…」
高尾の目から涙がポロポロと溢れた。
久蔵は涙を優しく舐め取り、
高尾の唇に接吻した。
ちゅっ、ちゅっ、と数回軽く接吻を交わすと
おもむろに口に吸い付き舌を射し込んだ。

幾多もの御大尽が、
金にものを言わせて吸われてきた唇であったが
今宵の接吻は高尾を痺れさせた。

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『これが、ほんに好き合う者同士の接吻…』
高尾は一刻も早く、身も心も蕩けさせてほしくて
珍宝(ちんぽ)を握りしめたかったが、
それをグッと我慢した。
はしたない女と思われたくなかった。
下腹部に滑り降りた手がピタリと止まったので
「俺の珍宝(ちんぽ)を
愛(まな)でてくれようとしているんだろ?
躊躇しなくていいんだ
俺の体はお前のもの、お前の体は俺のものなのだから」
久蔵は高尾の手をとり珍宝(ちんぽ)を握らせた。
そして、久蔵もまた、高尾の股間に手をやり
茂みを撫で上げて
指先が亀裂に触れるとそのまま奥をまさぐり始めた。
おさね(クリトリス)を捏ねてやると
「ああ…!お前さま、気持ちようござんす」と
喘いで久蔵の肩に歯を立てた。
「ほら、高尾、お前も俺の珍宝(ちんぽ)を擦っておくれ」
催促すると慣れた手付きで扱(しご)き始めた。
「おお…こりゃ堪らん!」
女将さんの熟練の技にも
引けをとらない手すさび(手コキ)に
自然と腰がヘコヘコしてしまう。
「お前さん、もっと気持ちようなるでありんす」
高尾は、しゃがみこむと珍宝(ちんぽ)を吸い始めた。
「うわぁ!高尾、極楽だぁ~!」
家屋(かおく)には吉兵衛夫妻をはじめ
賄い人も寝ているのだが
そんなことはお構いなしに久蔵は歓喜の声をあげた。

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久蔵の部屋から、高尾と久蔵の悦びの声が聴こえる。
「久蔵のやつ、初枕(初夜)を始めよったな」
若い二人の睦まじくも艶かしい声を聴いているうちに齢(よわい=年齢)50に近い吉兵衛も久々に勃起した。
お玉とは一つの布団で寝ているものだから
吉兵衛の股間の強ばりがお玉の尻に
ツンツンと当たってくるのだから
お玉も次第に息が荒くなる。
「まあ!お前さまったら…こんなになって…」
お玉の手が吉兵衛の寝巻きの裾を払い
褌(ふんどし)の上から久々の強ばりを握りしめた。
「思えば儂らも興奮してあのように初枕を迎えたよな」
吉兵衛は天井を見つめながら遠い昔の記憶を
思い出していた。
「お前さまったら、上手く挿せなくて
入れる前に子種を出してしまいましたわね」
お玉も自分達の初枕を思い出しながら
吉兵衛の珍宝(ちんぽ)を扱(しご)き始めた。
「互いに歳をとったが、
お前と夫婦(めおと)になれたのが
儂の人生で最高の喜びだ」
吉兵衛の手は自然とお玉の襟元を割り
垂れはじめた大きな乳房を揉んだ。
あっという間に乳首が勃起して
それを吉兵衛に摘ままれた。
「お玉…久々に…どうじゃ?」
吉兵衛が夫婦の営みを求めてきた。
「お前さま…」
お玉は待ちわびたように寝巻きの帯を解いた。
久々のお玉の裸体であった。
見慣れた裸体ではあるが、
今宵は一段と美しい。
「お玉。愛しておるぞ」
吉兵衛はお玉の体に覆い被さった。

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久蔵と高尾の夜の営みの喘ぎ声で
養父と養母が若さを取り戻し
営みはじめた事など露知らず。
若い二人は、まるでこの世に二人だけのように
甘い時を過ごしていた。
「お前さま…欲しいでありんす」
高尾は布団に体を横たえて
膝裏を手で抱えて脚を大きく開いた。
久蔵も一刻も早く挿したくて仕方なかったので
高尾の要求に応えた。
己の強ばりを握りしめ、
たっぷりと潤った高尾の股間の女陰(ほと)にあてがった。
いくつもの男根に汚された女陰(ほと)であったが
初めて男を迎え入れる処女(おぼこ)のように
高尾は胸をときめかした。
陰唇を割り開いて侵入してくる珍宝(ちんぽ)…
高尾は生まれて初めて
男に抱かれる悦びを味わうのだった。 
「あああ~!お前さま!好いておりんす!
まごうことなき好いてござんす!!」
亀頭の先が子の宮にぶつかった瞬間、
高尾は初めて絶頂というものを知った。

若い二人の腰使いは屋敷の襖をカタカタと鳴らした。
「儂らも負けてはおられんぞ」
吉兵衛の熱く滾(たぎ)った珍宝(ちんぽ)が
お玉の女陰(ほと)を裂いた。
「あああ!お前さま!たまらないわ!!」
高尾に負けじとお玉の声も大きい。
「ほれほれ、これはどうじゃ?」
吉兵衛の腰が八の字を描く。
「好き!それが一番好きです!!」
ドンドンと突かれるよりも
このように女陰(ほと)の中を
ぐりぐりと抉(えぐ)られるのが好きだった。

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2021.06.12 (Sat)

紺屋の女房 12

お付き合いくださいました「紺屋の女房」ですが
ついに最終話となりました。

お話的には前回の11話でほとんど終わりなのですが
どうぞ完結までお目を通していただければ幸いです

。、。。。。。。。。。。。


久蔵と高尾が初枕を済ませた翌日、
染物屋「紺屋」は臨時休業となった。
ささやかではあるが二人の祝言を催したのだ。

身内の者は、高尾が遊女あがりと聞かされていたので
あまり乗り気ではなかった。
遊女は梅毒持ちが多いからと
あからさまに不機嫌な人もいた。 
しかし、上座に座るお似合いの二人をその目で確かめ、
おまけに腰が低くて、
よく気がつく高尾を
紺屋に嫁いできた嫁として認めさせるには充分だった。

その次の日から紺屋は通常営業に戻った。
花魁暮らしが長かったからと
庶民の暮らしに慣れるまで母屋でゆっくりしておればいいと
吉兵衛をはじめ、お玉や久蔵は気を使ってあげようとしたが
「この店に嫁いできたからには
一刻も早く客商売に慣れとうござんす」と
姉さん被りをして、せっせと接客をした。
ただ、郭言葉(くるわことば)を使うので
遊女上がりだと小馬鹿にする客もいた。
しかし、大半の客はそんなことを気にする人はいなかった。
逆に郭言葉(くるわことば)が面白いと客が押し寄せ、
どんどんと紺屋は繁盛した。

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ある日、久蔵が反物を染めていると
その作業を見ていた高尾が
「なぜ、何度も染めやんすか?」と尋ねてきた。
「濃い藍色に染めるには
何度も何度も染めなきゃだめなんだよ」と親切に教えた。
だが、それがかえって高尾の疑問を深めた。
「薄くてはダメでありんすか?」
早染めは淡い色しか出ねえからな、
ほら、これが早染めだ。と言って
淡い青白の布地を見せた。
「綺麗でありんす、
夏の空のように澄んだ青が清潔でありんす」
染め職人は昔気質が多く、
色濃く染めねばならぬと思っていただけに、
淡い青色が綺麗だという発想を持っていなかった。
「ものは試しだ。
高尾、淡い色の反物を売ってみるかい?」
淡い青色の反物で着物をこしらえて、
それを高尾に着せて客の相手をさせたところ、
美人ゆえに、淡い青色が映えて、
早染めの反物が飛ぶように売れた。
瞬く間に染物屋「紺屋」は
江戸一番の大店(おおたな)にまで成長した。
「店が大きくなったから女中を増やさねばならない
誰ぞいい子はいないかねえ」
吉兵衛はポツリと呟いた。
それを聞いた高尾は「心当たりがありんす」と申し出た。

高尾が連れてきた女中は
なんと、お鈴であった。
久蔵は大歓迎した。
お鈴は久蔵と高尾の橋渡しをしてくれた恩人なのだから。
お鈴も高尾同様によく働いた。

丁稚見習いと言いながら
下男同様に紺屋に買われてきた久蔵、
口減らしのために遊郭に売られた高尾とお鈴、
三人は力をあわせて紺屋を繁盛させたのだから
人の未来など誰にもわからないものであると
後々まで語り継がれた。

仲睦まじい二人を見て
「あの2人は死ぬまで一緒だろう。
染屋だけに、あいしあう(愛し合う・藍しあう)ほど、
深ぇ仲だからな」と言わしめたそうな…

おあとがよろしいようで…

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。。。。。。。。。

「紺屋の女房」いかがだったでしょうか
私の好きな時代劇ポルノです。
読まれていて「あれっ?このお話って…」と
気づいた方もいるかもしれませんが
有名な花魁の高尾太夫を題材にした古典落語の
「紺屋高尾」をモチーフに
ポルノチックにアレンジしました。
もっとよく「紺屋高尾」を知りたい方は
「紺屋高尾」をWikipediaにてお読みくださいませ
https://ja.m.wikipedia.org/wiki/%E7%B4%BA%E5%B1%8B%E9%AB%98%E5%B0%BE

紺屋高尾は実話ということで
染物屋「紺屋」は実在していました。
今も東京都千代田区には「神田紺屋町」として名を残しています。
紺屋があった場所にはビルが建てられ
その一階はなんと「アラジン」と言う名のインド料理店なのです(笑)
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