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2020.10.17 (Sat)

蒼い春 14

奈央は生まれて初めてラブホテルの玄関をくぐった。 
「大丈夫?ごめん。
調子に乗って飲ませすぎちゃったね。」 
沢口はしきりに謝った。 
「ううん。私が勝手に飲んだんだもん。
沢口先生は悪くないわ・・・」 
顔が火照る・・・ 
それは決して酔いによるものだけではなかった。 
ラブホテルの部屋にチェックインした恥ずかしさが
どんどん心拍数を上昇させた。 
奈央をベッドに横たえると
沢口は冷蔵庫から天然水のペットボトルを取り出し、
「ほら、水をたくさん飲んだほうがいいよ」と差し出した。 
体がだるくて思わず「飲ませて・・・」と甘えた。 
「え?」どうしたらいいものかと悩んだ沢口は
水を口に含み、口移しで奈央に飲ませた。 
「おいしい・・・」

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おいしいわ、沢口先生~。
照れ隠しに沢口の首に腕をまわして抱き着いた。 
「奈央・・・
俺は君をひと目見た瞬間から
君を好きになっちまったようだ・・・」 
沢口の手が奈央の胸の膨らみを撫でてゆく。

20201016125006129.gif
 
ああああ・・・・ 気持ちいい・・・・ 
それは決して酔いのせいではなかった。 
自分で慰めるよりも
異性の手で触られるのが
こんなにも気持ちいいなんて・・・ 
でも、私には・・・暗い過去がある・・・ 
このまますんなりとは
男性を受け入れることは抵抗があった。 
沢口の唇が奈央の頬、首筋と這いずり回る・・・ 
「ま、待って・・・
沢口先生・・・わ、わたし・・・
奇麗な体じゃないの・・・」 
「え?どういうこと?」 
自分は養父に陵辱された女であること。 
男を迎え入れるのが怖いと正直に話した。 
「俺は君の過去に惚れたわけじゃない。
今現在の君が好きなんだ。」 
そう言って奈央の体に覆い被さってきた。 
「あああ・・・
いやん・・・・洋服が・・・皺になっちゃう。」 
服を脱がさせて・・・ 
そして汗を流させてほしい・・・ 
そう言ってバスルームに飛び込んだ。 
バスルームで服を脱ぎ、
少しだけバスルームのドアを開き
脱いだ衣服を外へ放り出した。 
バスタブにお湯を入れながら、
沢口を迎え入れることができるだろうかと
不安に襲われた。 
少しぬるめのお湯に浸かりながら、
自分の体のあっちこっちを撫でてみた。 

20201016125415778.jpeg

『私の体・・・きれい?・・・
汚れていない?・・・
沢口先生に抱かれて、ちゃんと感じるだろうか・・・』 
そんなことを考えていると、
コンコン・・・バスルームのドアがノックされた。 
「奈央?・・・ずいぶん長風呂だけど大丈夫?」 
「は、はい。大丈夫です。」 
「酔っているから長風呂は控えたほうがいいよ。・・・
あ、そして・・・気持ちの踏ん切りがつかないのなら
今夜はこのままなにもせずに帰るから。
怖がらなくていいから。
無理強いはしないから安心してほしい。」 
沢口のやさしさが心に染み渡った。 
素敵な人・・・・ 
抱かれるならこの人しかいない・・・・ 
心を決めて、奈央はバスタブから立ち上がった。

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テーマ : 18禁・官能小説 - ジャンル : アダルト

00:00  |  蒼い春  |  Trackback(0)  |  Comment(2)

Comment

好きな方に抱かれるんですね

ふと、自分のことを重ねて考えちゃいました。
同じようなこと、思ったことがあるなぁ~って・・・
もう、今では、汚れっ放しのくせに汚れて無いフリまで出来るようになっちゃいましたけど・・・
若いって良いですね。😊
風花(かざはな) |  2020.10.18(日) 13:28 | URL |  【編集】

Re: 好きな方に抱かれるんですね

風花さん、コメントありがとうございます
ある意味、バカが付くほどの純粋な女性を描きたくてね
若さゆえ、いろいろ暴走する女性は可愛いと思います
もちろん、年齢を重ねていろんな女を演じられる女性も魅力ですよ
ほーくん |  2020.10.19(月) 08:47 | URL |  【編集】

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