2ntブログ
01月≪ 12345678910111213141516171819202122232425262728≫03月

2020.10.20 (Tue)

蒼い春 16

沢口が片手を奈央の背に回し、
もう一方の手を膝裏に差し入れた。 
「きゃっ!」 
次の瞬間、奈央の体は宙に浮いていた。 
沢口が奈央をお姫様抱っこしたのだ。 
「きゃ・・・怖い・・・落とさないでね」 
沢口の首にしっかりと抱きついた。 
「ははは、大丈夫。俺、体操をしてたんだぜ。
十字懸垂ができるんだぜ、奈央なんて軽い軽い。」 
そう言ってまるでダンスを踊るように
クルクルと円を描いた。 
2人でキャアキャア言いながら
倒れこむようにベッドインした。 

202010171016167c5.jpeg

「うふふ・・・」 
沢口の演出のおかげで
奈央はすっかりリラックスした。 
甘えて彼の胸に顔を埋めて手で彼の脇腹を撫でた。 
体操をしていただけあって筋肉が盛り上がり、
ワイシャツ越しでも手にボコボコという感触があった。 
だがボディビルダーのように激しい筋肉の隆起でなく、
とてもしなやかで手に心地よい感触だった。 
「奈央の肌・・・とてもきれいだ・・・。
スベスベしていて、いつまでも触っていたい・・・」 
奈央の腰の括れを滑り台でも滑るように、
すーっと撫で下ろしてゆく。 
「あん・・・くすぐったい・・・・
でも・・・気持ちいい・・・。」 
2人はお互いの体を撫であった。 
まるでお互いの今までの人生を
少しでもわかろうとするかのように・・・ 
「ねえ・・・私だけ裸なんて恥ずかしいわ・・・・
颯太も・・・脱いで・・・・。」 
わかった・・・そう短く答えると、
一旦、奈央の体を離れて立ち上がり脱衣を始めた。 
沢口の体は褐色に日焼けしていて
思わず見とれてしまった。 
股間の男性のシンボルは見事に勃起していたが、
上体の筋肉の盛り上がりに比べると見劣りして、
一見するとかなりの短小に思えた。 

20201017102412ca8.jpeg

だが、「さあ、触ってくれないか・・・」と
手を導かれ彼のモノを握ると
かなり太く長いのだと実感できた。 
「おっきくて・・・太いわ・・・・」 
素直な感想だった。
「そっかな・・・」
照れくさそうにしながらも
褒められた喜びでビクンと脈動して、
鈴口の先から透明な雫をトロリと流した。 
「奈央・・・・男のモノを舐めたことある?」 
ううんと首を振った。
養父に犯されたときは、
ただ脚を開かれ貫かれ、
鬼のようにピストンをされただけだったのだから。 
「舐めて・・あげよっか?・・・・」
恥ずかしくて顔から火が出そうだった。
言ってしまった・・・恥ずかしい言葉を・・・ 
「無理しなくても・・・」 
「ううん・・・無理なんかしていない・・・
颯太を・・・味わいたいの・・・・」 
彼の男性自身に顔を近付けた。 
微かにアンモニア臭がした。
そういえば彼はシャワーを浴びていなかった。 
今日1日の汗と体臭がそこに凝縮されていた。 
舌を出してペロっと透明の雫を舐めとってみると、
意外にもほとんど味がしなかった。 
「おいしい・・・・」
味などなかったが、
奈央を感じて勃起して流出した雫を舐めたら
なんとも言えぬ甘味を心で感じていた。 
”お”の発音のように口を開き、
亀頭を口に含んだ。 

20201017104019bbe.gif

それは手で触れているときよりも
熱い灼熱の塊だった。 
勇気をだして、少しずつ根元に向かって飲み込んでみた。
 だが幹の途中で限界がきた。 
「うえ!・・うげぇ・・・!」
母が養父にしていたように
根元までしっかり飲み込み
ジュポジュポさせることは無理だった。 
「奈央・・・最初から激しいディープは無理だよ。
最初は・・・舌でしゃぶって・・・」 
沢口に教えられた通りにペニスに舌を這わせ、
ペロペロ、チロチロとしっかりペニスを味わった。 
「奈央・・・気持ちいいよ・・・」 
真実だった。
我慢汁が次から次へと
まるで射精しているかのように流れ出ていた。

20201017104437a14.gif

テーマ : 18禁・官能小説 - ジャンル : アダルト

00:00  |  蒼い春  |  Trackback(0)  |  Comment(4)

2020.10.19 (Mon)

蒼い春 15

バスタオルを巻いて部屋にもどると沢口は
「うわ!ごめん」と言って背中を向けた。 
「え、え~っと・・・
俺、こっちを向いているから
しっかり体を拭いてから服を着たらいいよ・・・。」 
奈央は、ゆっくりと近づき沢口の正面に立った。 
「拭いていただけますか?・・・」 
そう言ってバスタオルを外して沢口に差し出した。 
いいのかい? 沢口は奈央の手からバスタオルを受け取ると
背中に回って肩から拭き始めた。 
背中を拭うやさしい手・・・ 
ああ・・・この手で抱きしめてほしい・・・
奈央は股間が熱くなるのを感じた。 
「わ、腋を拭いてあげるから・・・腕をあげて・・・」 
心なしか彼の声も上ずっているようだった。 
「こ、こうですか?」 
十字架に張りつけにされているキリストのようなポーズを取ると、
乳房が無防備になった。 
「奈央・・・・」 
沢口の手からバスタオルがスルリと床に落ち、
脇の下から彼の手が伸びて
暖かい大きな手が奈央の乳房を包み込んだ。 

20201017010730f58.gif

そのまま抱きしめられ、
沢口の唇が奈央のうなじに吸い付いた・・・・ 
「うふふ・・・沢口先生ったら、バンパイアみたい。」
 「沢口先生はよしてくれよ・・・
できたら・・・颯太と呼んでほしいな・・・」 
そ・う・た・・・小さな声で口にだすと、
一気に彼が身近に感じられた。 
沢口の指がピアノを弾くようにリズミカルに乳房を揉む。 
乳房の中心のピンクの突起がさらに硬く尖ってゆく。 
やがて2本の指が、
その硬くなった突起を摘み上げた。 
ああああん・・・ 
奈央は自分でも驚くほど甘い声を漏らした。 
声を漏らすと、
共鳴するかのように
股間の亀裂の中の泉が
フツフツと湧き出てくるのがわかった。 
奈央の体を撫でるように
スルリと彼の体が前に回ってきた。 
さすがに五輪候補にまでなった元体操選手の片鱗を
見せられたようだった。 
「奈央・・・・」
彼の唇が奈央の唇を求めた。 
彼の顔が近づいてくる。 
彼の吐息さえこんなにも至近距離で感じている。 
『颯太』 名前を囁こうと
半開きになった唇が彼の唇で塞がれた。 
嫌悪感など微塵も感じなかった。 
いや、それどころか
奈央は自分の舌をチョロっと出して
彼の唇をペロっと舐めた。 

20201017011330fd9.gif

タバコを吹わない彼の息は
養父のようにヤニ臭くなかった。 
ただ、アルコール独特の匂いが
奈央を酔わせてしまいそうだった。 
奈央が舌でノックをしたのをきっかけに
彼の舌が奈央の口中に訪問してきた。 
少し入っては出て行き、
また忍び込んでは
奈央の歯並びのよい歯を確かめるように
口の中で遊んだ。 
やがてきつく抱きしめられると、
深く激しい口づけを交わした。 
彼と体が密着することで、
彼の昂ぶりがピクン、ピクンと脈打ち
奈央の股間の前の翳りをノックした。 
『ああああ・・・・颯太が勃起しているわ・・・
私の体に感じてくれているのね・・・』 
さきほどシャワーで洗い流したはずなのに、
股間の亀裂は愛液でドロドロにぬかるんでいた。 
背中を抱む彼の手が下に這ってゆく。 
そしてその大きな手は奈央のプリプリの尻肉を撫で、
充分に堪能した後に割れ目に沿って侵入しはじめた。 
指先が奈央の排泄器官の絞り目を弄くる・・・ 
股間の筋肉を弛緩させてやれば、
それは容易く没入されるに違いなかった。 
だが、彼の指は、それは後回しだと言わんばかりに
来た道を帰り始める。 
それと同時に彼の唇は
奈央の胸の膨らみを愉しみはじめ、
舌が乳首を転がした。 
ちゅば、ちゅば・・・ 
彼が乳首に吸い付く音が艶めかしく部屋にこもる・・・ 
強くちゅうっと吸いつき
口を離すとチュポンと音がたち、
乳房がぷるると震えた。 
瞬く間に乳房は彼の唾液まみれとなり、 
それが潤滑油となって
ヌルヌルとした感触で乳房を揉まれた。 
「あああ・・・・だめ・・・・感じちゃう・・・・」 
膝がガクガクと震えた。 
ベッドに連れて行って頂戴。
そのように言葉に発しなかったが、
奈央の体が彼にそう告げていた。 
わかっているよ・・・
彼も体で答えてくれた。 
彼の股間のジュニアが
早く奈央の膣(なか)に収まりたいと 
スラックスのジッパーを突き破らんばかりに張り詰めていた。

20201017011808407.gif

テーマ : 18禁・官能小説 - ジャンル : アダルト

00:00  |  蒼い春  |  Trackback(0)  |  Comment(0)

2020.10.17 (Sat)

蒼い春 14

奈央は生まれて初めてラブホテルの玄関をくぐった。 
「大丈夫?ごめん。
調子に乗って飲ませすぎちゃったね。」 
沢口はしきりに謝った。 
「ううん。私が勝手に飲んだんだもん。
沢口先生は悪くないわ・・・」 
顔が火照る・・・ 
それは決して酔いによるものだけではなかった。 
ラブホテルの部屋にチェックインした恥ずかしさが
どんどん心拍数を上昇させた。 
奈央をベッドに横たえると
沢口は冷蔵庫から天然水のペットボトルを取り出し、
「ほら、水をたくさん飲んだほうがいいよ」と差し出した。 
体がだるくて思わず「飲ませて・・・」と甘えた。 
「え?」どうしたらいいものかと悩んだ沢口は
水を口に含み、口移しで奈央に飲ませた。 
「おいしい・・・」

20201016122505c35.jpeg

おいしいわ、沢口先生~。
照れ隠しに沢口の首に腕をまわして抱き着いた。 
「奈央・・・
俺は君をひと目見た瞬間から
君を好きになっちまったようだ・・・」 
沢口の手が奈央の胸の膨らみを撫でてゆく。

20201016125006129.gif
 
ああああ・・・・ 気持ちいい・・・・ 
それは決して酔いのせいではなかった。 
自分で慰めるよりも
異性の手で触られるのが
こんなにも気持ちいいなんて・・・ 
でも、私には・・・暗い過去がある・・・ 
このまますんなりとは
男性を受け入れることは抵抗があった。 
沢口の唇が奈央の頬、首筋と這いずり回る・・・ 
「ま、待って・・・
沢口先生・・・わ、わたし・・・
奇麗な体じゃないの・・・」 
「え?どういうこと?」 
自分は養父に陵辱された女であること。 
男を迎え入れるのが怖いと正直に話した。 
「俺は君の過去に惚れたわけじゃない。
今現在の君が好きなんだ。」 
そう言って奈央の体に覆い被さってきた。 
「あああ・・・
いやん・・・・洋服が・・・皺になっちゃう。」 
服を脱がさせて・・・ 
そして汗を流させてほしい・・・ 
そう言ってバスルームに飛び込んだ。 
バスルームで服を脱ぎ、
少しだけバスルームのドアを開き
脱いだ衣服を外へ放り出した。 
バスタブにお湯を入れながら、
沢口を迎え入れることができるだろうかと
不安に襲われた。 
少しぬるめのお湯に浸かりながら、
自分の体のあっちこっちを撫でてみた。 

20201016125415778.jpeg

『私の体・・・きれい?・・・
汚れていない?・・・
沢口先生に抱かれて、ちゃんと感じるだろうか・・・』 
そんなことを考えていると、
コンコン・・・バスルームのドアがノックされた。 
「奈央?・・・ずいぶん長風呂だけど大丈夫?」 
「は、はい。大丈夫です。」 
「酔っているから長風呂は控えたほうがいいよ。・・・
あ、そして・・・気持ちの踏ん切りがつかないのなら
今夜はこのままなにもせずに帰るから。
怖がらなくていいから。
無理強いはしないから安心してほしい。」 
沢口のやさしさが心に染み渡った。 
素敵な人・・・・ 
抱かれるならこの人しかいない・・・・ 
心を決めて、奈央はバスタブから立ち上がった。

202010161257498f5.jpeg

テーマ : 18禁・官能小説 - ジャンル : アダルト

00:00  |  蒼い春  |  Trackback(0)  |  Comment(2)

2020.10.16 (Fri)

蒼い春 13

幸久が帰宅すると、
妻の弓子がリビングから飛び出してきた。 
「おかえりなさ~い」 
いつものようにおかえりのキスをチュッと交わしたあと、
「あら?奈央ちゃんは?」
奈央の姿が見えないことに気づいた。 
「いや、同期の青年と食事にね・・・」 
そういうと一気に膨れっ面になった。 
「いやん、もう!!・・・
お祝いを兼ねて
ご馳走を用意してずっと待ってたのにぃ~」 
ははは・・・まあ、いいじゃないか
若い者同士が仲良くなるのはいいことだよ。
そう言って弓子をなだめた。 
「でも・・・同期って大勢なの?」 
「いや、奈央ともう一人男性教師の2人だよ。」 
そう言うと、膨れっ面から一気に顔が曇った。 
「大丈夫かしら・・・あの子、心の傷が・・・」 
「だから行かせたのさ、
いつまでも傷を引きずってちゃいけない。
僕らが出会ったように男女が出会うのは自然の摂理さ。
僕らもそろそろ子離れしなきゃいけない年齢になってきたってことさ。」 
やさしく弓子を抱きしめ、
「今夜は僕らだけで奈央のお祝いをすればいいさ。」
そう言って唇を重ねた。 

20201016091213c28.gif



奈央は居酒屋の個室で固まっていた。 
飲めるんですか?そう沢口に聞かれて思わず
「はい・・・」と答えてしまったことを悔やんでいた。 
ビールは成人式が終わったあとに
幸久に勧められて口にしたことはあったが
おいしいとは思わなかった。 
「何を飲みますか?」そう聞かれ
「じゃあ・・・オレンジジュースを・・・」と答えた。 
「あれ?もしかしてほんとは飲めない?」 
問いかけにコクンと頷いた。 
「そうなんだ~。
こりゃレストランにすりゃよかったかな・・・」 
がっかりする顔が可愛かった。 
「でも、居酒屋さんのお料理メニュー好きですよ。」 
にっこり笑ってあげると沢口も
「そっか~、じゃあ、しっかり食べましょう。」と笑った。 
沢口は話題も豊富で饒舌だった。
最初は緊張していた奈央もすっかり打ち解けて
おおいに笑った。 
「サワーを飲んでみようかしら・・・」 
美味しそうにゴクゴクと喉を鳴らして
サワーを飲み干す沢口を見ていると、
飲んでみたい衝動にかられた。 
「じゃあ、これを一口飲んでみる?
美味しければ頼むといいよ」
沢口のサワーを一口飲んでみると
甘くて飲みやすかった。 
「これなら飲めちゃう~」
じゃあ、注文しようか。
タッチパネルで注文してから、
奈央が口をつけたグラスを手に喉を潤した。 
「あ!やべえ・・・
森下先生と間接キスしちゃったよ・・・」 
そう言われて沢口の唇を見つめた。 
なんだかほんとにキスしたように
奈央の女性部分がジュクっと潤んだ・・・ 

20201016091832118.jpeg

2時間ほど食べて飲んで
おしゃべりして楽しいひとときを過ごした。 
「遅くなったら月島先生も心配されるだろうし、
そろそろ帰りましょうか。」 
沢口に促され席を立ったそのとき、
視界がグルンと回った。 
口当たりのよいサワーを飲んで、
すっかり酔いがまわってしまったのだ。 

おっと、あぶない。
よろめいた奈央はそのまま沢口の胸に抱きとめられた。 
「森下先生・・・」 
すいません、大丈夫ですから・・・
そう言おうとした唇を沢口の唇が塞いだ。  
「奈央・・・好きだ・・・」 
名前を呼び捨てにされて奈央の心が甘くとろけた・・・ 
「どこかで休んで帰りましょうか?」 
沢口の問いかけに
「うん」と甘えた声を出して
そのまま沢口の分厚い胸板に顔を埋めた。

20201016093648e05.jpeg

テーマ : 18禁・官能小説 - ジャンル : アダルト

00:00  |  蒼い春  |  Trackback(0)  |  Comment(4)

2020.10.14 (Wed)

蒼い春 12

4月1日・・・・ 
入学式であるとともに
奈央の入社式でもあった。 
さわやかな気持ちと同様、
洋服はピンクのフレスカートを選んだ。 
「緊張してる?」 
一緒に出勤してくれる幸久が声をかけてくれた。 
「はい・・・あ、いいえ大丈夫です。」 
いけない、いけない。
こんなに緊張していたらいい仕事ができないわ。 
奈央は大丈夫という意思表示を笑顔で示そうとしたが、
ぎこちないひきつった笑顔であることが自分でもわかった。 

202010140919199ba.jpeg

入学式の前に、
教員室で簡素な入社式が行われた。 
学園長を兼務する理事長の丸岡が
「え~、では今期より
我々と一緒に生徒の教育と指導に尽力してくれる
2人の若者を紹介します。」と言ったあとに
奈央ともう一人の青年が前に呼び出された。 
「え~、退職された養護教員の補充として
来ていただいた森下 奈央先生と、
保健体育の新人教諭の沢口颯太先生です。」 
では、自己紹介を・・・ 
そう促されて簡単な自己紹介をはじめた。 
心臓が早鐘を打ち、
口から飛び出そうだったが
なんとかうまく言えたと思う。 
もう一人の同期メンバーは見覚えがあった。 
確か、体操の五輪候補として
マスコミを賑わした男だった。 
肩を怪我して体操の道をあきらめて
教諭の道を選んだのだと自己紹介でわかった。 
さすがに体操で
何度も大会の修羅場をくぐり抜けてきた男だけに、
自己紹介も堂々としていた。 
「森下先生・・同期としてがんばりましょうね。」 
小さな声で耳元で囁かれたとき、
別の意味で心臓がドキドキして
赤面するのが自分でもわかった。 

20201014092451449.jpeg

入学式では登壇することはなかったが、
教諭席から新入生の姿を眺めてみて
丸岡が言った言葉を思い出さずにいられなかった。 
茶髪ならまだかわいいほうで
金髪やら長髪やら美容室に飾られてる写真のような
ヘアースタイルのオンパレードだった。 
まさか保健室で喧嘩騒ぎになることはないだろうけど、
気持ちを引き締めなきゃと思わずにはいられなかった。 

「森下先生!」 
行事を終え、
帰途の途中で後ろから声をかけられた。 
振り返ると同期の沢口先生だった。 
「あの・・・よければ同期の親睦を兼ねて
飯でも食いにいきませんか?」 
思いがけないお誘いだった。 
困った顔をしていると
「行ってきなさい。
同期としていろいろお話も弾んで
リラックスできるでしょうし」と
幸久先生が背中を押してくれた。  
「え・・・っと・・・・・
美術の月島先生でしたよね?」 
沢口が少し怪訝そうな顔をした。 
「はい。美術の月島です。
わけあって奈央、あ、いや森下先生の親代わりをしています。」 2人の関係を変に誤解されないように
先に二人の関係を話してくれた。 
「そうなんですか・・・
あ、けっして森下先生を口説こうとかそんなんじゃ・・」 
わかってますよ。沢口の弁解を諭して幸久は笑顔を返した。 「若い同期の二人が仲良くするのはいいことです。
私からもお願いします、
奈央ちゃんをよろしくお願いします。」 
沢口に一礼すると
「じゃあ、奈央ちゃん。
楽しんでらっしゃい。
沢口先生、遅くなるようでしたら
奈央ちゃんを送ってくださいね。」
そう言って、じゃあねと手を振って
二人の若い教諭をその場に残して
幸久は帰途についた。

202010140948479b3.jpeg

テーマ : 18禁・官能小説 - ジャンル : アダルト

00:00  |  蒼い春  |  Trackback(0)  |  Comment(4)
PREV  | HOME |  NEXT