2018.06.07 (Thu)
白い雫(あすか原案) 1
プロローグ
「順也。お前、毛、生えてきたか?」直樹が唐突に言い出した。
「毛って?」
「決まってんじゃん。アソコの毛だよ」
なっ、なに言ってんだこいつ、朝っぱらから…
今日は中学初日、入学式も終え、
いよいよ新しいクラスメートとの新鮮な生活の一日目だというのに…
幼馴染の直樹とは別のクラスになったが、
心底こいつと同じクラスにならなくてよかったと思った。
「なに?お前まだ生えてきてないの?」
返答せずに俯きかげんに登校の道を急ぐ僕に、
直樹は少しだけ優越感まじりの顔をした。
確かに直樹の奴は早熟だ。
小 学 校 の修学旅行で風呂に入ったときも、
直樹一人だけ立派なチンチンだったっけ。
おまけに声も少し風邪をひいた時みたいに擦れていた。
これが変声期ってやつか?
「じゃあ、直樹は生えてきたってわけ?」
直樹が求めているであろう答えを言ってあげた。
とたん、直樹の顔がこれ以上ないというほどの笑顔になった。
「だって、もう俺ら 中 学 生 なんだぜ。毛ぐらい生えるってもんさ」
はいはい。そうでしょうとも。
遅からずお前のチンチンの立派さなら皮も剥け始めるだろうよ。
「僕は…、まだ毛なんて生えなくてもいいや」
実際、僕は毛など生えてきてほしくなかった。
まだもう少し、大人の入り口に立ちたくなかった。
毛が生えてきたら大人の仲間入りじゃん。
そうしたら、もう駄菓子屋に通うことも出来なくなりそうな気がした。
テレビの番組もアニメを見ずに「NHKのニュース」を見なけりゃならない気がした。
「なに言ってんだよ。毛が生えなきゃチューもできないんだぞ」
「チュー?」
「キスだよ、キス。毛のない奴に、キスする資格はネエからな」
それは困った。新らしいクラスの隣の席の川原理恵って子はかわいい子だった。
手を繋いでデートをして、夕暮れの公園でキスしてみたいと思っていた。
「毛が生えないとキスできねえのか?」
「当たり前じゃん。毛が生えてない奴は男じゃなく、男の子なんだ。
キスってのは、男と女がするもんなんだ」
「じゃあ、女子も毛が生えてなきゃダメなんだな?」
「んっ?そうだな。女子も毛がなきゃただの女の子だ。女じゃねえ」
「キスする前に、毛、生えてる?って聞かなきゃなんねえのか?」
「その心配はいらねえ。兄貴に聞いたんだけど、
毛の生えてる女はいい匂いがするらしいぞ」
ほんとかよ。心の中で呟いて、僕たちは学校の校門をくぐった。
教室の席に座り、キスはしたいけどアニメも見たいよなあ。
などと葛藤していると・・・・
「おはよう」
爽やかな声がした。
この声は・・・。
振り向くと、理恵ちゃんの笑顔があった。
「お、おうよ。」
我ながら、なんとも素っ頓狂なあいさつをしてしまった。
理恵ちゃんは、目がクリッとした笑うと笑窪ができる可愛い子だった。
・・・・・・・・えっ?
ほのかに理恵ちゃん、いい匂いがするじゃん!
「なに?どうかした?」
「う、ううん。なんでもない。」
今にして思えば、あれは制汗剤か柔軟剤の匂いだったんだろうけど、
今朝の、直樹の言葉の呪縛にかかってしまっていた僕にとっては雷が落ちたような衝撃だった。
『毛が生えてる女は、いい匂いがするらしいぞ』
直樹の言葉が頭の中で渦巻く…
・・・・・・・・・理恵ちゃんは、・・・・・毛が生えてる!!
その日、一日中、理恵ちゃんの毛のことで頭がいっぱいだった。
理恵ちゃんは、いつでもキスできるんだ・・・・
僕も早く生やさなきゃ。生やさなきゃ。生やさなきゃ・・・。
でも、どうやったら早く生やせるんだ?
親父が使ってる「リ〇ップ」って奴をチンチンに塗ればいいのか?
その夜、風呂あがりに僕は、
洗面台に置いてある親父の「リ〇ップ」を手にした。
手にしてみると、それはとんでもない秘薬のような気がした。
どうせなら、タップリと・・・
チンチンにふりかけてみる。
予想以上に大量の液体がチンチンにふりかかった。
そのとたん、とんでもない痛みが僕を襲った!
雫が、チンチンの先のオ シ ッ コのでる穴へ浸入したのだろう。
「△×○$☆!!!!」
声に出ない悲鳴をあげ、
僕はチンチンをギュウッとつまんで痛みに耐えた。
毛を生やすのってこんなに痛い思いをしなけりゃならないのか?
こんなに痛いのなら、毛なんてまだまだ生えなくていい!
もう少し子供でいよう。せめて、好きなアニメが最終回を迎えるまで。
・・・・・・・理恵ちゃん、もう少し待っていて。
。。。。。。。。
再び友人のあすかさんとの合作です
少しコメディタッチの学園モノです
文面も赤川次郎風にライトにしてみました
よければ拍手やコメントをどしどしお寄せ下さい
リンク、ブロ友も大歓迎です
2号 |
2018.06.07(木) 11:19 | URL |
【編集】
青いエロス…
誰もが一度は経験する甘酸っぱさを描ければと思います。
大人の階段を駆け足で昇っていく主人公に期待してください。
誰もが一度は経験する甘酸っぱさを描ければと思います。
大人の階段を駆け足で昇っていく主人公に期待してください。
ほーくん |
2018.06.07(木) 13:08 | URL |
【編集】
自分にはこういった青春時代があったかどうかも覚えていません。故に羨望の眼差しを持って読ませて頂きます。
遠い記憶ですが誰しも性に目覚める時があったと思いますよ~
大人から性教育など受けなくても
悪友や先輩がいろいろと教えてくれました
大人から性教育など受けなくても
悪友や先輩がいろいろと教えてくれました
ほーくん |
2018.06.08(金) 01:10 | URL |
【編集】
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すきです!
たまには、青いエロス
ドキドキします。
楽しみに読みますね♪