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2016.06.06 (Mon)

蒼い月光 4(原案 あすか)

千代は寝間に正座して心を静める為に数日前の出来事を思い返していた。

数日前の夜の事、体全体を布団に押し付けられる圧迫感で目を覚ました。
すると、突然に心の臓を鷲掴みされたような胸の痛みに襲われた。
と、同時に頭の中に響き渡る声がした。

『驚かせてすまぬ‥‥』
聞き覚えのない女の声であったが、なぜかすごく温かい声だった。
「そなたは誰じゃ、どこにいる?姿を現すがよい。」

『姿を現す事ができませぬ』

「何故なのですか?」

『すでに私はこの世の者ではございませぬゆえ‥‥
それにもし姿を見せることができたとしても、吐き気を催す無惨な姿ですので‥‥』

「なんと!物の怪(もののけ)の類いとな‥‥だが、何故に私の枕元にきたのですか‥‥」

『わかりませぬ‥‥ただ、あなた様に導かれたとしか思い当たりません。』
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それから、女霊は朱里というくノ一であること。
今生での口惜しさから、成仏できぬと訴えた。

千代もまた武家の娘であったので、
その思い残した無念というものを痛いほどに理解していた。

「この千代に、そなたの無念を晴らす手伝いができるのか?」

『一つだけございます‥‥』


朱里が提案した方法とは千代の身体を朱里に貸してあげるというものだった。


『私たちは異心同体となるのです・・・』

「わかりました。こうして私がそなたを導いたのも何かの縁・・・・
そなたの無念を共に晴らしましょう」

『かたじけない・・・では御身、お借りつかまつる・・・』
たちまち千代の陰戸が熱くなってゆく。
その熱さは徐々に広がり始め、やがて体全体がカーっと熱くなった。
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『あなた様の過去は私の過去・・・私の過去はあなた様の過去となったのです。』
どうか私の過去をご覧くださいませ・・・
目を閉じるとさまざまな場面がフラッシュバックしはじめた。


。。。。。。。。。。。。。

「ウズメ・・・その赤子は?」
忍衆の頭、黒炎は戦場から少し離れた川原で
赤子を抱き抱えるくノ一のウズメの姿を見つけた。
「首領・・・戦場の川原で死んでいた農民の女が
抱きかかえていた赤子でございます。」
流れ矢に当たったのであろうか、川原に農婦の死体が転がっていた。

「その赤子をどうする?川原の女の手の中で朽ち果てるのがその子の定め・・・
人の定めをむやみに弄んではならぬ!」
首領と呼ばれた黒ずくめの男が
ウズメと呼ばれた女忍の腕の中でスヤスヤと眠っている赤子を睨みつけた。

「赤子に罪はございません。母親は武士の戦に巻き込まれ命を落としたのです。
何事もなければ、この子は健やかに育ち、親と共に田畑を耕していたはずでございます。」

「ではウズメが抜け忍となり、その子を育て田畑を耕し生きてゆくか?」

「そ、それは・・・・」
ウズメとて忍びの世界しか知らぬ女であったので、
赤子を連れて野里に放りだされても生き延びる自信はなかった。
だが、一度その腕に抱いた赤子に情が移ってしまっていた。
この子を手放したくない・・・思わず赤子を抱く手に力が入った。

「まあよい・・・ウズメ・・・その赤子とともに我らの隠れ里にもどれ!!
そして、その赤子と静かに暮らすが良い!」
やさしい言葉とは裏腹に首領の手はウズメの尻を撫で始めた。

「しゅ、首領・・・?」

「タダで戦場(いくさば)を退かせてゆくわけにはいかぬ・・・」
そう言うとウズメはあっという間に装束を脱がされた。
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テーマ : 18禁・官能小説 - ジャンル : アダルト

12:00  |  蒼い月光(コラボ作品)  |  Trackback(0)  |  Comment(2)

Comment

こりゃまた、意外な展開!!
朱里と千代のWキャスト!
(*゚∀゚)ワクワクが止まりませぬ。。。

アタシ・・・この先を想像する事は止めます。
このストーリーを純粋に飲み込むように
めっちゃ、楽しみたいと思いまするぅぅぅ(*^o^*)♪




影依 |  2016.06.06(月) 19:15 | URL |  【編集】

Re: 影依さん コメントありがとうございます

> こりゃまた、意外な展開!!

はい♪
わたしも、あらすじが送信されてくるたびに
ワクワクドキドキしてます

> アタシ・・・この先を想像する事は止めます。

影依さんより一足先にあらすじを知ってる私は
ちょっぴり優越感に浸ってます (笑)
ほーくん |  2016.06.06(月) 21:46 | URL |  【編集】

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