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2018.09.17 (Mon)

シネマ・パラダイス 3

ほんとはこの映画をレビューするのはやめようと思ってましたが(テーマが重すぎて…)
しかし、突然飛び込んできた樹木希林さんの訃報…

私が樹木希林さんをスクリーンで見た最後の映画を
急遽レビューさせていただきます

『万引き家族』

20180917002044b00.jpg 

ご存知のとおり、是枝裕和監督作品で
カンヌ映画祭で最高のバロンドールを受賞した作品です

題名から万引きで家計をやりくりする話かと思いきや
(ある意味そういった部分もありますが)
家族といっても子供らは血のつながりのない赤の他人だったりします
まあ、別家族から子供を万引きしてきたようなもので
そういう意味からは万引き家族というテーマも当てはまるのかなと思います。

母(樹木希林)の年金を頼りに細々と暮らすある一家。
そこには家族団らんという言葉は見当たりません。
年金で足りない部分は子供に万引きさせて
生活雑貨や食料を賄うという生活。

ある夜、父親(リリーフランキー)が虐待を受けている子供を
連れ帰って来てしまうというところからお話が始まります。
いわゆる誘拐なのですが、虐待を受けていた子供はそんな他人同士の寄席集まりの家族に仄かな幸せを見いだします。

自己主張をしなければろくに食事にもありつけないという生活。
連れ帰ってきたからといって子供を大切に扱う訳でもない父親。
連れて来られた子供は祖母(樹木希林)や
同じように連れて来られた生活していた年上の男の子に少しずつ心を開き笑顔を見せるようになっていきます。

そんな生活も祖母(樹木希林)の死によって
歯車が狂い始めてゆく…


テーマはすごく重いです。
映画を見終わった後に個人個人によって感想が大きく異なります。
視点をどこに置くかによって賛否が全く分かれる映画だと思います。

メイクなのでしょうが、この作品の中の樹木希林さんはとても老けてらっしゃいます。
テレビドラマ「寺内貫太郎」で見せた老け役とは異なり、ほんとにリアリティのある老婆を演じている樹木希林さんは素晴らしいと思わずにいられません。

コミカルな役から重厚な役まで熟す事のできた樹木希林さんのご冥福をお祈り申し上げます。



テーマ : 日記 - ジャンル : アダルト

01:01  |  シネマ・パラダイス  |  Trackback(0)  |  Comment(2)

Comment

樹木希林さん

本当にいい役者さんでしたね。
一昨年の読売広告大賞でグランプリを獲得した、宝島社の広告を想い出しました。

「死ぬときぐらい
 好きにさせてよ」

あの世で裕也さんを待っててあげてください。
olderos |  2018.09.17(月) 01:57 | URL |  【編集】

Re: 樹木希林さん

olderosさん、コメントありがとうございます

樹木希林さん、いろんな映画になくてはならない存在でした
邦画界はまたひとつ大切な宝物をなくしてしまいました。
ガンとの闘病の中、お仕事ほんとうに辛かったと思います

安らかに眠っていただきたいと願うばかりです
ほーくん |  2018.09.17(月) 10:34 | URL |  【編集】

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