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2020.09.09 (Wed)

透明人間 12

栄子がトイレで幸太郎に犯されている頃、
同じ学園で化学を教えている青山明人のスマホに着信があった。
人付き合いの苦手な明人であったので
スマホに着信など滅多にないものだから
ポケットの中でバイブとなって震えだしたスマホに
大層驚いてしまった。
誰からだろうとスマホ画面を見てみると
『堀越聖子』というこれまた懐かしい名前が表示されていた。
「珍しいな…堀越から連絡があるなんて…」
学園内で通話することは禁じられているが、
こうして連絡をくれるなんて余程の事だろうと
明人は慌ててトイレに向かい個室に閉じこもった。
すでに着信は切れていたが、
明人は着信履歴から折り返し連絡をとってみた。
数回のコールの後、『もしもし…』と
懐かしい声が聞こえた。
「堀越、どうした?何かあったのか?」
明人はスマホに向かって小さい声で尋ねた。
『先輩…助けて下さい…』
電話の声は涙声だった。

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堀越聖子とは同じ大学のゼミで化学を学びあった仲であった。
二歳年上の明人とは二年ほどの付き合いであったが、
化学の好きなもの同士ウマがあった。
口説いてみたい衝動にも駈られたが、
元来、奥手であった明人はついに告白も出来ぬまま
大学を卒業してしまった。
そんな堀越聖子が涙声で連絡をしてきた。
それは飲み会への誘いなどではなく
深刻な状況であることは鈍感な明人にも理解できた。
「どうした?いったい何があった?」
明人の声を聞いて安心したのか、
堪えていたものが一気に噴き出したのだろう。
聖子は泣きじゃくりながら話すものだから
あまり要点が掴めなかったが
どうやら何かのガスを吸って
染色異常を起こしたらしいということは理解した。
「待ってろ、今どこだ?家か?
えっ?先生の実験室?
よし。わかった、すぐにそちらに向かうから!」
そう言って通話を切り、
外に飛び出そうとした時のことだった。
『あああ~!ダメ!』と女の悲鳴が聞こえた。
この声は…飯島先生?
どうやら隣の女子トイレから聞こえてきているようだった。
「栄子先生!どうされましたか?」
男子トイレから飛び出し、女子トイレの入り口から声をかけた。
場所が場所だけに飛び込んでいくわけにはいかない。
そんな明人の思いに反するように
トイレの中からは
「ダメ!だめぇ~~!あああぁ~!死んじゃう~~!」と
絶叫が響き渡った。
これはもう切羽詰まった状況に違いないと
「栄子先生!失礼しますよ!」
そのように断りを入れて女子トイレに飛び込んだ。
3室あるうちの真ん中の個室の扉が閉まっていて
栄子の叫び声はその真ん中の個室からだと一目瞭然だった。
明人は個室のドアを開こうとしたが鍵が掛かっていて開かない。
そうしてる間にも栄子の声はオクターブが高くなり、
死んでしまうだの、壊れてしまうだのと絶叫を繰り返した。
「くそっ!」
気がはやる明人はトイレの床に這いつくばって
ドアの下のわずかな隙間から中を伺った。
栄子のものらしきか細い足がつま先立ちになり、
プルプルと痙攣したように震えている。

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絶叫の悲鳴と小刻みに震える足が一刻の猶予もないと感じた。
明人はひとつ手前の個室に飛び込み、
便座に足をかけると隣の個室を仕切っている板の壁によじ登った。
「栄子先生!…」
声をかけて思わず次の言葉が出てこなかった。
覗き込んだ個室では、栄子が尻を丸出しにして艶かしく揺り動かしていたからだ。
『こ、これって…』
どう見ても栄子がオナニーしているとしか見てとれなかった。
悲鳴を上げながらも、
嬉しそうな顔をして自分の手で乳房を鷲掴み、
髪を振り乱してヨダレさえ垂れ流していた。
おまけにどういうわけかバックで誰かに突き上げられているかのように、
柔らかそうな尻肉が波打ち、パンパンと肉を打つ音さえした。
そう、まるで見えない何かに背後から挿入されているかのような…
「おや?これは明人くんじゃないか。
こんなところで再開するとは奇遇だねえ」
誰もいないはずなのに男の声がした。
いや、それどころか、その声の主は明人の名を知っていた!
どこかで聞いた覚えの懐かしい声…
明人の記憶を辿る事を遮るように
「さあ、お客様にお前が逝くところを見てもらいな」と
男の声がして飯島栄子の頭が何かの力で無理やり上を向けさせられていた。
虚ろだった栄子の眼が焦点を調整して覗き込む明人の顔を捉えた。
「ああ…見ないで!お願いだから…青山先生、私を見ないで~!」
セックスの現場を見られたかのように
栄子は顔を真っ赤に紅潮させながら片手で顔を覆った。

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しかし激しく腰を振る度に恥じらいよりも見られることに快感を覚え始めたのか、
やがて顔を覆っていた手が乳房を左右から手繰り寄せ、
見事な谷間を作ると、ほんの少しだけ口許に笑みを見せた。
その弛緩した口許からつつつーっと涎がこぼれる。
涎は乳房を濡らし、栄子は滑りのある唾液を乳房に塗りたくった。
「栄子先生!目を覚まして下さい!」
明人は栄子のあえぎ声に負けぬほどの大声で叱責した。
だが、パンパンと尻肉を叩く音がより一層大きくなり
「逝くわ!ねえ、見てて、私の逝くところを!」と叫んだ後、
逝く!逝くわ~!と叫んで裸体をガクガクと震わせた。
直後に「うおっ!」という野獣のような咆哮が響き、
栄子が便座の上に崩れ落ちた、
同時にバタンと栄子が入っていた個室のドアが開いたので
明人は大慌てで栄子を抱き起こそうと移動を始めた。
個室を移動する時に、確かに何かとすれ違う気配を感じた。
「えっ?」
驚いて振り向いてみたが、そこには誰もいなかった。
しかし、微かだが再び懐かしい声がした。
「明人くん。これが化学の勝利だよ」
そのセリフを聞いて明人はハッキリと思い出した。
「先生?村松先生?…」
振り返って気配を追おうとしたが、すでに気配は消えていた。
それよりも飯島栄子先生だ。
明人は栄子が倒れこんでいる個室に飛び込み栄子を抱き起こした。
上体を抱き起こした振動で無防備な栄子の股間から
ドクドクと尋常ではない量の精液とおぼしき白濁の液体が吹き零れてきた。
たちまち個室の中は栄子のフレグランスの香りが負けて
明人もよく知っている栗の花の香りが充満した。
『これは精液?それにしても何故…?』
まるで何人もの男に中だしされたかのような
大量のザーメンが次から次へとこぼれ出てくる。
明人は自分のブレザーを脱いで栄子の裸体を隠してやり
抱きかかえると保健室に直行した。

『何がどうなっているんだ?』
直前にコールしてきた堀越聖子といい、
すれ違い様に投げ掛けてきた村松幸太郎の声といい
すべての答えはゼミの実験室にあるような気がして
栄子を保健室のベッドに寝かせると
大急ぎで母校の実験室に向かった。

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テーマ : 18禁・官能小説 - ジャンル : アダルト

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