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2021.06.16 (Wed)

女流作家 2

桐子は襲われるなんて思ってもいなかったから
バスローブの下はショーツ一枚だった。
バスローブの紐を解かれて前を開かれると
あっという間にショーツ一枚のセミヌードとなった。
「先生!僕は貴女の担当になったその日から
ずっと好きでした」
菱沼の唇と舌が桐子の首筋を執拗に舐めたりキスをした。

「やめてください、大声を上げますよ!」
声を上げられたらヤバイと思ったのか、
菱沼はキスで桐子の唇を塞いだ。
力任せに菱沼の胸を叩き続けていたが、
やがて胸を殴打していた手は菱沼の背中に廻り
きつく抱きしめていた。
『この人…上手だわ…』
桐子が書く小説に出てくる男と同じようなキスを
菱沼は桐子に施した。

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桐子は中高一貫の女子校に通い、
大学も女子大だったので男性経験が乏しい。
乏しいというだけで、未経験ではない。
あれは女子大の二回生だった時だ。
合コンというものが流行っていた。
桐子の友人が数合わせに是非とも参加して欲しいと
桐子にお願いしてきた。
合コンというものに興味があった桐子は
二つ返事で快諾した。

狭い居酒屋の個室に
男女6人が肩を寄せ合うように座った。
成人式も済ませていない桐子たちに
男たちはしきりに酒を勧めた。
ビールは苦くて呑めなかったが、
サワーという飲み物は甘くて口当たりがよく
ゴクゴクと女性たちは呑んだ。
やがて部屋の景色がグルグル廻り始め、
片っ端から女の子たちは酔いつぶれた。
微かな意識の中で
男たちがじゃんけんをしていたのを覚えている。
一人、二人と、女の子は
じゃんけんで勝ち抜いた男の順番で
店から担ぎ出されるように連れ出された。
『これが、お持ち帰りというやつね…』
意気投合してラブホに連れ込むのがお持ち帰りなのに
そういった言葉だけが独り歩きしてしまい、
男に連れ去られる事を「お持ち帰り」だと思い
桐子たちはトレンドの仲間入りしたと勘違いした。

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桐子を選んだ男は体育会系だろうか?
やけに分厚い胸に抱き抱(かか)えられたのを
薄れゆく意識の中で認識していた。
ラブホのベッドに桐子を寝かせると
男は慣れた手付きで桐子を裸にした。
桐子は処女だったが、
勉強と実家を離れて独り暮らしをしていたストレスで
夜な夜なオナニーをしていたので
セックスに対しては人一倍興味があった。
男に貫かれる怖さよりも
ネット動画で見ている女のように
可憐に喘いだりすることが出来るかという
不安の方が大きかった。

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男が桐子の脚を押し開き、顔を桐子の股間に埋めた。
男の舌が陰唇に触れた瞬間、
酒の酔いとはまた別のめまいが桐子を襲った。
不思議と自然に「ああん…」と甘い声を漏らした。
「ここを舐められるのが好きなんだね」と男は言った。
それに対して桐子は返事を返したのかどうかは記憶にない。
「じゃあ、ここは?」とか
「ほら、ここを弄るときもちいいでしょ」とか
違う箇所を舐める度に男はいちいち桐子に問いかけた。
喘ぎ声をあげながら桐子は男の問いかけが鬱陶しくなっていた。
『ヤルんなら、さっさとヤってよ』と桐子は苛立った。
やがて男は桐子の脚を担ぐと
ペニスの先をおまんこにあてがった。
メリッ!という表現が桐子の股間に走った。
その時、桐子の喘ぎ声が止まり
「うぐっ!!」と痛みを耐える声を上げた。
セックスというのはこんなにも痛いものなのかと
処女を散らしたことよりも
初めて男の一部が自分の中に入ってきた痛みと不快感に
桐子は後悔した。
桐子に挿入してからも「きもちいいでしょ?気持ちいいよね?」と男はしきりに問いかけた。
女になった感慨にふけりたいのに面倒くさい奴だなと
桐子は男に突かれる度に不機嫌になっていった。

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「さあ、今度は後ろから挿入してやるよ」と
体位を入れ替えようとペニスを抜いた瞬間、
「うわっ!」と男が悲鳴を上げた。
そしてあわてふためいてバスルームに飛び込み
シャワーでペニスを洗っている気配がした。
やがてペニスを大事そうに
タオルで拭きながら男が戻ってきて
「お前、初めてならそう言えよ!」と怒鳴った。
「ごめんなさい…」なぜ私が謝る必要があるのだろうと
理不尽に思いながらも桐子は詫びた。
「バージンをもらったからと言って、
俺はお前と付き合う気もないからな」と
男は黙々と身支度を整えて帰ってしまった。

ラブホの支払いをしながら
男なんて懲りごりだわと桐子は思った。
それ以来、桐子は文章で
男女の甘いロマンスを書き綴るようになった。

そして、ロストバージンをしてから二度目のセックスを
担当者の菱沼と迎えようとしていた。

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テーマ : 18禁・官能小説 - ジャンル : アダルト

00:00  |  女流作家  |  Trackback(0)  |  Comment(4)

Comment

悲しい

悲惨な初体験だったのですね。
でも、トラウマにならなくて良かったです。
今の御主人様が優しいかただったからなのかな?
風花(かざはな) |  2021.06.16(水) 13:13 | URL |  【編集】

Re: 悲しい

風花さん、コメントありがとうございます
初体験が悲惨だと後々セックス恐怖症とかもあるそうですね
それだとお話が終わってしまいますので
そこんところはさらっと流しますね(笑)
ほーくん |  2021.06.16(水) 19:23 | URL |  【編集】

女流作家 2

若くて、初めて。って凄い設定ですね。
ロベール.S |  2021.06.16(水) 21:24 | URL |  【編集】

Re: 女流作家 2

ロベールさん、いつもコメントありがとうございます
さてさて、若くして人気作家になったヒロインは
この先、作風が変わるかどうかというところです
ほーくん |  2021.06.17(木) 06:33 | URL |  【編集】

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