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2021.06.06 (Sun)

紺屋の女房 7

久蔵は吉兵衛に連れられて遊郭に遊びに行ってから
すっかりおかしくなってしまった。
確かだったソロバンの腕も落ち、
帳簿の間違いなどザラであった。

「お前さん、久蔵の様子が変だよ
一度お医者さまに診てもらった方が良くないかい?」
お玉は吉兵衛に久蔵を医者に診てもらうことを進言した。
助平で性欲満々だった久蔵が
陰で乳を触らせてやると言おうが
尻を撫でてもいいと言おうが
まったく興味を示さなくなったのだ。
さすがにこれはおかしいとお玉も心底に心配になった。

医者に診てもらっても
「はて?特に悪いところは見受けられませんが」
どこにも異常はないと言う。
医者が帰った後、
番頭の佐平が吉兵衛に耳打ちしてきた。
「旦那様、こりゃひょっとしたらアレじゃありませんか?」
「アレとは?」
吉兵衛が佐平に訝しげに尋ねると
「お医者様でも草津の湯でもと言うではないですか」
笑いを堪えるようにしながら音痴な節をつけて歌いながらそう言った。
「えっ?恋の病と言うのかえ?」
まさかと思いながらも吉兵衛にも心当たりがあった。
確かに久蔵を吉原に連れて行ってから様子がおかしくなった。

その夜、お玉を交えて久蔵にいろいろ尋ねてみることにした。
「これ、久蔵や。お前さん、まさかと思うが吉原の女郎に恋してしまったのかえ?」
そう聞くと、久蔵は顔を真っ赤にして
「恥ずかしながらその通りです」と答えた。
吉兵衛は、あの夜に久蔵が指名した醜女のおなごを思い出していた。
「いいかい久蔵、よくお聞き。
おなごであれば誰でも良いという訳ではないんだよ
いくらなんでも、
あの醜女では毎日が楽しくないだろうよ」
そのように諭すと、お玉が烈火のごとく怒りはじめた。
「ちょいとお前さん、久蔵が見初めたおなごなんだよ!
その言いぐさはないんじゃないのかい?」
見た目でおなごの良し悪しを決めてはいけないと諭された。

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「ちょっと待ってください
私が心をときめかすおなごは
端下(はした)の女郎ではなく
吉原一の花魁、高尾太夫にございます」
吉兵衛とお玉の言い合いに割って入るように
久蔵はすべてを打ち明けた。
『恋煩いの相手が、かの有名な高尾太夫だとぉ?』
吉兵衛は空いた口が塞がらなかった。
だが、此処は一つ、
義父として久蔵を諭してあげねばならない
コホンと小さく咳払いをすると
居ずまいを正してこう言った。
「久蔵、そりゃあ無理だ
花魁を身受けするにゃ、
この店(たな)を丸ごと売り払っても足りねえ」
悪いことは言わねえ、諦めろと久蔵をなだめたが
虫の居どころを悪くしたのはお玉であった。
下男同様の丁稚見習いから目をかけてやり
己の股ぐらで男にしてやった久蔵の願いを
どうにか叶えてやりたいと思った。

その夜、自室に戻った久蔵は
しくしくと泣いて枕を濡らした。
いくら恋い焦がれても手の届かない高嶺の花だと
わかってはいたが、
義父の吉兵衛に正論で説き伏せられては
ぐうの音もでなかった。
やがて皆が寝静まった丑三つ時に
静かに久蔵の部屋の襖が開いてお玉が入ってきた。
気落ちして眠れずにいた久蔵は慌てて飛び起きて
布団の上に正座してお玉を迎えた。
「可愛そうに…気落ちしてしまったかい?
でもね、世の中には成せばなるという言葉があるんだよ
あたしだってそうじゃないか
だんな様だけで物足りないと必死で念じたら
草庵先生やお前と密通できたじゃないか」
だから簡単に諦めちゃいけないよと
久蔵の隣に座って久蔵の上体を優しく抱きしめた。
「母上さま…」
初めて男にしてもらった時の女の色香が
久蔵にまとわりつく。
「今は私の体で我慢おし、
そして明日からは必死に働きな
働いて働いて、死に物狂いで働けば
活路は開けるってものだよ」
そう言ってお玉は寝巻きの襟元を開くと、
こぼれ出た乳を赤子に吸わせるように
久蔵の口に含ませてやった。

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私の体で我慢しなさいというお玉に甘えて
久蔵は口に含ませてもらった乳首をちゅうちゅうと吸った。
「何があろうと、私だけはお前さんの味方だからね」
そう言ってお玉は久蔵の寝巻きの裾を割り開いて
褌(ふんどし)の上から優しく珍宝(ちんぽ)を握ってやった。
恋煩いで手すさび(オナニー)もご無沙汰だった珍宝(ちんぽ)は
あっという間に硬く勃起した。
久々の久蔵の強張りに
「そうだよ、その意気だよ。
元気がなけりゃ何事も上手くいかないんだからね」
お玉は久蔵の股間に顔を寄せて
褌(ふんどし)から珍宝(ちんぽ)を引きずり出すと
尺八(フェラチオ)を施した。
高尾太夫を思い、ため息しかでなかった呼吸が
やがてハアハアと荒い逞しい男の息づかいに変わってゆく。
屈みこんだお玉の丸い尻に手をやり、
尻の谷間に指を添えて何度も撫でた。
「いいんだよ。好きにしていいんだよ」
お玉は久蔵が触りやすいように尻を高々とあげた。
久蔵はお玉の寝巻きの裾を引き上げて
月明かりに浮かぶ白い双丘の尻肉を直に撫でた。
「うううぅ…」
尺八(フェラチオ)しながら
お玉は感じて呻き声を漏らした。

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07:41  |  紺屋の女房  |  Trackback(0)  |  Comment(4)
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