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2016.11.23 (Wed)

JUN 16(あすか原作)

「んん・・・・」
艶かしい室内灯の中で卓也は目覚めた・・・
瞼を開いているものの、彼の網膜はまだ焦点が定まっておらず、
自分の状況を把握できずにいた。

しばらくボーっとしていたが足に冷たいものを感じて記憶が甦ってきた。
上体を起こすと足元にシーツの濡れた跡が・・・

「そうだ。昨夜JUNと・・・」
JUN!どこにいるんだ?
バスルームか?ふらつく足でバスルームを覗いてみたがそこにはいなかった。
トイレか?
ドアを開けると便器が寒々と鎮座しているだけだった。
ドアを開けたついでに小用を足し、トイレからでてもう一度室内を眺めた。

JUNの姿はもちろん衣服も見当たらなかった。
『やれやれ・・・・不完全燃焼で怒って帰っちまったか・・・・』
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しかし、どうしていざというときに眠っちまったんだ・・・
連夜の残業疲れが災いしたのかもしれない。

ノートPCの入ったバッグに目をやる・・・
企画書の提出は明日・・・・
今にして思えば昨夜の空白の時間が
もったいなかったなと思わずにいられなかった。

しかし、いい女だった。
次回はちゃんと逝かせてもらわなきゃな・・・・

さりげなくテーブルに置いてあった腕時計を見て卓也は飛び上がった。

「やば!!もうこんな時間かよ!!!」

慌てて身支度を済ませ、フロントに精算の電話をかけた。
『精算ならお連れのお客様が済まされました』
なんてこった!
ちゃんと抱いてあげれなかったうえにホテル代まで支払わせてしまったか!

それで、連れの女性は?
『はい、深夜にお帰りになられましたよ』
ということは駅までの足もなくなっちまったってことだ。
フロントにタクシーを依頼し、荷物を手にすると慌てて部屋を飛び出した。
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タクシーに乗り込み会社へ遅刻する旨を伝えた。
『まったくなんてこった・・・・
女を満足させてやれず、ホテル代まで支払わせてとんだマヌケじゃないか・・・
次回こそはちゃんと抱いてあげよう・・・』
物思いに耽る卓也の顔を
運転手がニヤついた目でバックミラーでチラ、チラと覗く。
『笑いたきゃ笑え!そうさ、女に愛想をつかされて逃げられたマヌケさ!!』
卓也の不機嫌はピークに達しようとしていた。


会社に着くなり部長からは厳しい叱責を受けた。
しょげかえり、デスクに座ると同僚の沖島が紙コップに入ったコーヒーを手渡してくれた。

「おいおい、昨日と同じスーツに同じネクタイかよ~、
髪はボサボサだし、髭さえ剃っていない・・・お前ひょっとして美智子さんと朝帰りかあ~?」
爽やかな笑顔で茶々を入れる。ほっておいてくれってんだ。
「まあ、アッチもほどほどにな、それより企画書・・・期限は明日だぜ。大丈夫か?」
俺はすでに今朝、提出したけどな。
そう言ってがんばれよとポンと肩を叩き沖島は自分の席に向かった。



ランチタイムになったのを待ちかねて卓也はJUNにメールを送信した。
―昨夜はごめん・・・お詫びに次回はたっぷり可愛がってやるよ―
送信してまもなく着信音が鳴った。

―このメールのアドレスは存在しません―

なんだって?どういうことだ・・・・




卓也は帰宅後、企画書の完成に躍起になっていた。

明日の朝までに仕上げなくてはならなかった。
卓也の頭の中ではほぼ完成していた。
データーの見直しをするだけなのだから2,3時間で済むはずだった。

だが・・・
数値が違う!!!
なぜだ?何週間もかけてじっくりプログラムを組んだはずなのに・・・

まさかJUNが・・・いや、そんなバカな。
ファイルはパスワードセキュリティで守られていたはずだ!
なぜだ!!!
いや、今はそんなことよりもデーターの修正が先決だ。
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結局、一睡もせずにがんばってみたが完成にはほど遠かった。
提出できないことを部長に申し出た。
案の定、部長からは厳しい叱責を被った。
昨日に続いて連日の叱責だ。
これは俺の経歴にかなりの汚点となるだろう・・・

「いいか!大杉君!我々サラリーマンは結果がすべてだ!
わかっているだろう!いったいどうしたって言うんだ。
まったく昨日といい、今日といい・・・
私はね、君に期待してたんだ。なのに・・・・」
言い訳はできなかった。
ただ小さくなって「はい・・」と繰り返すばかりだった。

「もういい、席に戻りたまえ。
今回の企画は昨日提出してくれた沖島君の企画を採用する」

しょぼくれて席に戻ると背後から沖島が声をかけてきた。
「すまんな。悪く思うなよ」
続け様に耳元に小声で
「ちゃっかりお前のものをいただいたよ。企画も彼女もな・・・」と囁いた。

なに?今なんと言った?!
話がある!ちょっと顔を貸せ!
俺は沖島の腕を取り、屋上に連れ出した。



「いったいどういう意味なんだ!!」
血圧が上昇し、唇がわなわなと震える・・・

「どういう意味もなにも、俺と美智子は出来ちまったってことさ。
ちょいと股座を突いてやったらアンアンと喘いで、俺に洗いざらいぶちまけたよ。」

なんだと!なんだと~~~!!!
確かに俺は美智子に今回の企画をうっかり話してしまったことがあった。
しかし・・・なぜ美智子と沖島が・・・

「腑に落ちないって顔してるな。
大体、お前があんな美人をほったらかしにして、仕事にのめり込むからさ。
ちょいと声を掛けたらホイホイと尻を振って俺についてきたぜ!」

気付けば俺は沖島を殴り倒し、
会社を抜け出し美智子の家に向かっていた。
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テーマ : 18禁・官能小説 - ジャンル : アダルト

11:54  |  JUN(コラボ作品)  |  Trackback(0)  |  Comment(0)
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