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2018.06.20 (Wed)

白い雫(あすか原案) 11

第二章 順也と理恵…それぞれの道


「nice to meet  you」

それが日本人学校でのクラスメートから、最初にかけられた言葉だった。
アメリカ暮らしが長いクラスメートの発音は見事すぎて理恵は聞き取れなかった。

「ははは、ごめん、ごめん。日本から編入してきた子は最初みんな聞き取れないみたいだね。
でも、大丈夫、そのうち聞き取れるようになるし、話せるようになるよ」
隣の席の男の子が、
やけに白い歯を見せながら爽やかな笑顔で日本語で話してくれた。

「ほんとに?すごく不安なの」

「大丈夫さ。俺が英会話の先生をしてあげるよ」

「うわあ嬉しい。あっ、私、川原理恵です。どうぞよろしく」

「OK。俺は岡田雄介だ。ユウと呼んでくれ。理恵はリーと呼んでいいかな?」

「ええ、でもそんなふうに言われると、アメリカに来たんだって実感しちゃうわ」

「ははは、ウエルカム ニューヨーク」
そう言ってユウは小さくウインクした。


金曜の夜には、クラスメートの有志が理恵の歓迎パーティを開いてくれた。

雄介が理恵をやさしくエスコートしてくれたおかげで楽しい1夜を過ごすことができた。


「リー、君は日本にボーイフレンドいたの?」

「ええ・・・」

「そう、寂しいね。じゃあ、俺がアメリカのボーイフレンドになるよ」

「えっ?」

そう言って、おでこにキスした。
強引な男。でもこれがこの国では当たり前なのかもしれない。

「明日の休日は時間ある?」

「特に用事はないけど・・・」

「じゃあ、デートしよう。セントラルパークを案内するよ」

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雄介はほんとに強引な男だった。

セントラルパークを散歩していると、
さりげなく腰に手をまわし体を密着させてきた。

「ちょ、ちょっと・・」

「ん?どうかした?」

出会ってまだ数日なのに・・
そう言うと、時間は関係ないよ、
好きだという気持ちを表現するのに遠慮はいらないだろ?と言う。

「リーは俺の事を、どう思っているの?」

「まだ、あなたの事よく知らないし・・・でも、嫌いじゃないわ」

「嫌いじゃないということは、好きだということだよね」

そう言うと不意にキスされた。

唇を押さえ、驚いていると
「さっきのは、これからよろしくの挨拶のキス」

そう言って茶目っ気たっぷりにウィンクした。


。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。



「この店のババアさ、けっこう、耄碌しているし、わけなく買えるさ」

僕と直樹は、とある雑貨店の前にいた。
店先に並んだ猥褻な成人雑誌を手に入れるのが目的だ。
僕は百円玉を5枚、握りしめていた。

「さあ、順也。買ってこいよ」

「えっ?僕?」

「お前の金だろ?お前が買うのが当然じゃん」

「ふつうさあ、僕が資金を調達して直樹が実行するもんじゃないかなあ」

「Hな本を買いたいって言ったのお前だろ?
俺がわざわざ買えそうな店を探してやったんだぜ」

なんかうまく言いくるめられた気がしないでもないが
僕は勇気を振り絞り店先の成人雑誌を手に取った。

「すっ、すいません。こ、これくらさい」
あまりの緊張に呂律がまわらない。
しかし、僕の緊張を尻目に
「あいよ、五百円ねえ」という退屈そうな声。

震える手で、ババアに百円玉を5枚手渡した。

やった!ついに手に入れた!
かばんに慌てて本を隠し、僕たちは急いでその店を後にした。

P1010803.jpg 


直樹の部屋で僕たちはドキドキしながら本を開帳した。

艶めかしいグラビア・・・卑猥な記事・・・
通販の広告ページさえ「大人のおもちゃ」なるものでHが満載だった。

「ああもう、たまんねえよ。ちょっとの間、本貸してくれよな」
そう言って直樹は雑誌を片手にトイレに駆け込んだ。

おいおい、僕のお金で、僕が買った本なんだよ。
それを、真っ先におかずにするってか?
まったく直樹の奴は・・・

しばらく、部屋で待ってると、顔を上気させて直樹がトイレから出てきた。

「へへへ、お先でした~」

返せよ!と直樹の手から雑誌を奪い返し、直樹の家を後にした。



夜、自分の部屋でこっそりと昼間に買った雑誌をカバンから取り出す。

昼間に直樹の部屋でパラパラと見たときに気に入ったグラビアのページを開く。

ああっ?お気に入りのグラビアが皺になっちゃってる!

直樹の奴め!

気を取り直してグラビアに集中する。

きれいなモデルの子だなあ。

プロポーションもいいし、
なんてたったってオッパイがバカでかいのがいい。

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理恵ちゃんも巨乳だったよなあ。

理恵ちゃん今頃どうしてるかなあ・・・・

そんな事を考えているとグラビアのモデルの顔が理恵ちゃんに見えてきた。

『理恵ちゃん・・・理恵ちゃん・・・理恵・・・』

グラビアのヌードを理恵ちゃんに置き換えて、
僕は理恵ちゃんのヌードを妄想しながら果てた。

テーマ : 18禁・官能小説 - ジャンル : アダルト

13:09  |  白い雫  |  Trackback(0)  |  Comment(0)
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