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2018.06.21 (Thu)

白い雫(あすか原案) 12


♪ほた~るのひ~か~り・・・

三年間の中学校生活を終え、本日の卒業式を持って僕たちは母校を巣立つ。
思えば先生に怒られっぱなしの三年間だった。
それもこれも直樹のせいだ。
直樹に誘われ、女子更衣室を覗いたり、タバコの味を覚えたり。
しかし、とりあえず高校の進学も決まったことだし、やれやれだ。
ただ気がかりなのは男性自身の成長がイマイチで、未だに包茎だということか。

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「江本君・・・」

卒業式を終え、家路を急ぐ僕に後ろから声をかける子がいた。

振り返ると、同じクラスだった野口香織さんだった。

「ん?なんか用?」

「う、うん・・・」
モジモジしてなにか話しづらそうだ。

「あのね、もし、もしよかったら制服の第2ボタンもらえないかなあ」

「ボタン?いいよ。もう着ることもないしさ」
ボタンを引きちぎり渡してやる。

「私、江本くんのこと好きでした」
そう言ってボタンを大事そうに握りしめ、走り去った。

『好きなら在校中に言えばいいのに・・・
そうしたら付き合って学校生活も、もっと楽しくなったのにさ』
女の子の気持ちってわからねえや。

・・・・・・・・・・・・・・・・・

「お前さあ、告られたんだぜ。チャンスじゃないか」
直樹が僕をけしかける。
いつもの直樹の部屋で僕達2人はつるんでいた。

「でも、もう卒業しちゃったし」

「なにいってんだよ。同じ校区なんだし付き合おうと思えば付き合えるじゃないか」

そうか、そうだよな。
理恵ちゃんみたいに、遠い国へ行ちゃったわけじゃないんだもんな。

「なあなあ、野口をデートに誘っちゃえよ。そうだ、あいつ島本洋子といつもつるんでたじゃん。
二対二のデートしようぜ」

「二対二?」

「俺を退けもんにするなよ~」
直樹が媚を売るように僕の肩を抱く。

善は急げってなわけでクラス名簿の連絡表を頼りに野口に電話する。

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「もしもし、野口さん?・・・そう、江本です。・・・・
いやいや、そんな事、大した事じゃないから・・・」

野口さんは、はしゃいだ声をだしていた。
第2ボタンのお礼を嬉々として話す野口さんの言葉を遮り、
二対二のデートを提案した。

「うん、そう。・・・いや、いきなり二人っきりのデートって緊張するじゃない。・・・
うん。そう。・・・野口さんと島本さん。こっちは僕と直樹。・・・
じゃあ、あとで、・・うん、連絡を待ってるから。・・・うん。じゃあ」

「オッケーか?なあなあ、オッケーか?」

「うん。島本さんの都合次第だって」

十分後に野口さんから連絡がきた。
オッケーだってさ。やったね初デートだ。
卒業のお祝いムードが残っているうちにってことで
明日四人で遊園地デートすることを決めた。

当日、駅の改札で待ってると、
野口さんと島本さんがやってきた。
制服と違いミニスカート姿の二人は眩かった。

平日の朝だから電車はラッシュだった。
僕と野口さんはイヤでも体が密着してしまった。
野口さんの胸が、僕の胸に押しつぶされる。
ムニュムニュした感触が気持ちいい 
列車が揺れると「キャっ」と小さな声を出し僕にしがみついてきた。
ぼくは咄嗟に野口さんを抱き寄せた。

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直樹はというと島本さんを抱きしめ顔を真っ赤にしている。
案外、純情な奴なのだ。

遊園地前の駅ではサラリーマンの人たちは下車しないから降りるのに一苦労した。
でも混みあった車内のおかげで僕たちは親密度を深め、
下車後は当たり前のように手を繋いでいた。


遊園地では、お決まりのジェットコースターに乗り、
お化け屋敷では野口さんがすごく恐がって僕にしがみついてきた。
こうして体を寄せ合い密着していると
野口さんがとても可愛くて、いい女に見えた。

遊園地デートの締めくくりは観覧車。
僕たちはお互いのペアで別々の箱に入った。

一つ後ろの箱に乗っている直樹の様子を見てみると、
二人で楽しそうに会話している。
どうやら今日一日でかなり親しくなったみたいだ。

野口さんはというと、観覧車から下界を見下ろし
「あ、あれにも乗ったね」とか言ってはしゃいでいる。

観覧車の箱が頂点にきたとき、
前の箱も後ろの箱も僕たちの視界から消えた。
そのとき、野口さんが「ねえ、キスして」っておねだりしてきた。
僕は里中先輩や理恵ちゃんと経験ずみだから、なんの抵抗もなく野口さんと唇を重ねた。


観覧車を降りるときには、お互いを「順也くん」「香織ちゃん」と名前で呼び合っていた。

後から降りてきた直樹を見ると島本さんと手をつなぎ
顔を茹タコのように真っ赤にしている。
どうやらあの二人にも頂点で進展があったようだ。

お互いのカップリングが成功したようなので、帰りは別行動をとった。

帰りの電車の中で香織ちゃんが「今度は二人っきりでデートしたいなあ」ってつぶやいた。
「そうだね今度は二人だけでデートしよう」
そう言ってあげると僕の肩に頭を付けて体を密着させた。
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テーマ : 18禁・官能小説 - ジャンル : アダルト

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