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2014.07.26 (Sat)

キャンバスの華 11

華はまだ20代半ばで
当時の女性としては嫁に行き遅れているのだが、
それでも男性経験がさほど豊富ではない。

高等女学校に在籍中、美術の腕を買われて学校を中退した。
師範の美術教師の家で住み込みで働き
そのときにアトリエでその師範から処女を奪われた。


裸婦のモデルをしろと言われ
師範の制作意欲の集中力が途切れる度にその場で性交を強要された。

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当時の師弟関係は絶対で師匠が求めるのならば
生理で出血していようがおかまいなしに体を開かなければならなかった。
そんな世相であったが、ごく一部ではあるが女性の人権を求める運動家もいた。
華は次第にそんな思想に傾倒し、
ある日、ついに我慢できずに師匠の家を飛び出した。

嫁入り前の娘が男と一つ屋根の下で暮らしていたという噂は
決して良いものではなかった。
両親は戻ってきた華を快く迎え入れようとはしなかった。
てっきり画家の師範のもとに嫁いでくれると思っていた両親は
「この恥知らず!」と華を罵った。
罵倒されて華は、もう帰るべき家などないのだと悟った。


行き場を失った華を拾ってくれたのが
今の居住してる家屋の男だった。
妻に先立たれて一人娘も結核で早くにこの世を去った。
乞食同然で橋のたもとで寝起きしていた華を見つけ、家に連れ帰った。

男は華を娘のように可愛がった。
華も男を父親のように慕っていたが、そんな幸せな日々も長く続かなかった。
心臓に持病を抱えていた男は、ある日、発作で唐突に旅立ってしまった。

男は口にさえ出さなかったが華を溺愛し、
華が知らぬうちに養子縁組がなされていたので
男が亡き後の家屋は華のものになった。


傷心が癒える頃に飛び込んできたのが次郎だった。
若い次郎に華の心はときめいた。
弟子にしてくれという次郎に試験だと嘘をついて童貞を奪った。

自分が次郎の童貞を奪った女・・・
それが何とも言えぬ幸せだった。

それなのに、その愛すべき次郎が他の女を抱いた・・・・

優柔不断な次郎のことだから
年増女の口車に乗せられたに違いないとわかっていながらも
嫉妬の炎がメラメラと燃え上がった。

風呂屋の女房にしたように自分にもして欲しいとは言ったものの
こんなふうに目隠しや手の拘束をしてあの年増を抱いたなんて・・・
華はとても驚いた。
毎晩、自分の言いなりになって玩具のように扱っていた次郎に
よもやこんなふうに凌辱されるなんて。

へそを丹念にしゃぶられてゆくうちに体の中からカッカと燃えてきてるのが
自分でもわかった。
今まで経験したことのない甘美な世界に足を踏み入れた気分だ。
もっと・・・
もっといたぶってほしい・・・
荒々しく抱いて卑猥な言葉で責めてほしい・・・

華のマゾヒスト的な部分が開花し始めていた。

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13:14  |  キャンバスの華  |  Trackback(0)  |  Comment(6)
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