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2020.07.01 (Wed)

彼女のお母さん 10

性交が終わった後も指名時間が残っていたので
二人は身なりを整えて
食後のコーヒーならぬ性交後の飲酒を楽しんだ。
男は映像関係の会社を起ちあげたばかりの社長で
宗像宗助だと名乗った。

「君もどうせ借金のカタにここへ売り飛ばされたんだろ?
君の借金はどれほど何だい?」
宗像という男に心を許した訳ではなかったが
恥を承知で借金の残高を告白した。
「それはまた大金を借金したものだなあ」
残高を聞いて宗像は苦笑いをした。
「でも、ありがたいことにいろんな方からご指名をいただけて、早ければあと半年もすれば自由の身になれそうなの」
嬉々としながら話す美登里に
「どうだい、その借金を今すぐにでもチャラにしてみないかい?」と宗像は話を切り出した。
「そんなこと出来るの?」
「俺が立て替えてやってもいい。そのかわり君は俺の仕事を手伝うと言うのはどうだい?」
そんな上手い話はないと冗談半分に
「じゃあ…お願いしようかしら?」などと言ってみた。

それから話はトントン拍子に事が運び、
翌日、美登里はお店の事務所に呼び出された。
「この人があんたを身請けしてくれるってさ」
店のママさんは売れっ子の美登里を手放したくなくて
少し気乗りなさそうに話し出した。
「宗像さん…この前のお話って冗談じゃなかったの?」
美登里は信じられなくて宗像に真意を問うた。
「ああ、俺はあんたに惚れ込んじまったんだよ
俺の今度の仕事にどうしてもあんたが必要なんだ」
そう言いながらアタッシュケースを開いて百万円束を数冊テーブルの上に積み上げた。

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「あたし個人としてはあんたが自由になるのは心から嬉しいんだけどさ…店の経営者としては手放したくないんだけどね…」
ママさんは美登里の解放を喜ぶべきか悲しむべきか複雑な表情をした。
上品なママさんではなかったが、
美登里の身の上を心底心配してくれた優しさに
お世話になりましたと深々と頭を下げた。
「この男に騙されたとわかったらすぐにでも此処に帰ってくるんだよ」
その言葉を聞いて心外だとふて腐れる宗像を無視して
ママさんは美登里を強く抱き締めてくれた。
「別れが惜しいのはわかるが、今から美登里は俺のものだ
長居は無用だ」
宗像はそう言うと、美登里の手を引いて店を後にした。

「お仕事のお手伝いってなんですか?」
乗り込まされた車の中で美登里は不安になって尋ねた。
「男に抱かれてもらいたい…」
「えっ?」
「もちろんギャラはちゃんと払う。
ただ…何というか男女の行為を撮影させて欲しいんだ」
「裏本の撮影って事ですね」
裏本撮影ならばすでに経験済みですと美登里は正直に告げた。
「裏本?今どきそんなの流行らないさ」
「えっ?だってエッチしているところを撮影するんでしょ?」
「そうか…君はあそこに軟禁されていたから今の流行には疎いんだね
どの家庭にもビデオデッキというものが普及してからは
今やアダルト産業はビデオの時代に突入したんだよ」
ビデオという言葉にいまいちピンとこなかったが、
話を聞き進めると、どうやら映画の撮影みたいなものだと理解できた。
知らない男に抱かれるのはお店で免疫が出来ていたので
少しも苦ではなかった。
それに身請けしていただいたからには
美登里はもう宗像のモノなのだから快諾した。
「そうかい、出演してくれるかい?
君のような上玉はそんじょそこらに転がっていないからね
君のデビュー作はヒットするぞ~!」
宗像は目を輝かせながら、ヒット作に出演すれば続々とオファーが来るし、ギャラもドンドン跳ね上がるよと力説した。
「俺が立て替えた借金がチャラになってもずっと俺の傍にいてくれよな」
まるでプロポーズのような真面目な表情で宗像は美登里に語った。

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実際にアダルトビデオ(裏モノ)の撮影は
裏本撮影よりもはるかに楽だった。
裏本ではカメラマンの指示にあわせて
いろんなシーンで動きを止めてシャッターが切られるのを待たねばならなかったが、ビデオは竿師の男優のリードに任せて普通にセックスすればいいだけだった。
元来、セックスは好きな部類だったので
演技で喘いだりする必要もなく、これでお金が稼げるなんて天職だわと思った。

デビュー作は「モリマンの女」とラベルが付けられ
かなりの本数を売り上げた。
「記念すべきデビュー作だ。思い出に一本持っておくといい」
宗像はそう言ってビデオを一本だけ美登里に渡してくれた。

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。。。。。。。

そう、記念だからと大事にしまっておいたビデオを見られてしまったのね…
雄一に口説かれて抱きすくめられ、
押し返そうとぶ厚い雄一の胸板に置いた手からスッと力が抜けた。
それをOKの合図だと勘違いした雄一が鼻息荒く
「やったあ!いいんですね?
一発やらせてくれるんですね」と
さらに体を密着させてきた。
「いけないわ!貴方は瑠璃子とお付き合いしているんでしょ?娘を裏切るような事をして恥ずかしくないの?」
今日のことは忘れてあげるから頭を冷やして冷静になりなさい!
母親が息子に説教するような口調で美登里は雄一をなじった。
「黙ってりゃわかりはしないさ
それに美登里さんはAV嬢だったから今さらおまんこしても痛くも痒くもないでしょ?」
AV嬢だって一人の人間なのだ。
人権だってある。
私はヤリマンでもなければダッチワイフでもない!

気付けば雄一の頬を思いっきり平手打ちしていた。

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テーマ : 18禁・官能小説 - ジャンル : アダルト

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