2016.06.17 (Fri)
蒼い月光 22(原案あすか)
「殿様の、おな~り~」
侍女の可愛い声が千代の思考を止めた。
その直後に大股でどしどしと床を踏み鳴らしながら剣山が寝間にやってきた。
寝間の脇に控えていた侍女の八重が剣山の歩く速度を読み取り、
タイミングよく蚊帳の幕をスルスルと巻き上げた。
役目を終えると、八重は静かに白いついたての裏へ引き下がった。
「千代‥‥」
剣山が千代の正面に胡座(あぐら)をかいて座り、女の名を読んだ。
その声は老中に指示を与える厳しい声とは裏腹に、甘く優しい声だった。
「よくぞ、わが国に嫁いでまいられた。長旅ゆえ疲れたであろう?」
労(いたわ)るように、そっと千代の肩に手を添えた。
「ふつつか者でございますが、よろしくお願いいたします」
布団の上で三つ指をついて頭を下げた。
「そう堅くならずともよい、今宵より儂(わし)らは夫婦なのだ。
お互いに心を通い合わせ、子を作り、
国を栄えさせ、今生を謳歌(おうか)しようではないか」
そう言って剣山は千代の唇を求めてきた。
寝間に来る前に薄荷(はっか)の葉を噛んできたのであろう、
剣山との口づけは清涼感があり、千代の体をとろけさせた。
初めての男との口づけ‥‥
しっかりと記憶に焼き付けたいのに心が揺らぐ‥‥
それは、恐らくこの男が朱里を成仏させぬ張本人だということと、
ついたての向こうに控えている側女の八重の存在だった。
「殿‥‥恥ずかしいのです‥‥どうか2人っきりで‥‥」
剣山の胸に引き寄せられ、ぶ厚い胸に頬を寄せながら小声で囁いた。
「ん?八重のことか?案ずるな、あやつは人にして人にあらず。
ただの木偶(でく)人形だと思えばよい」
木偶人形?!
殿は、そう申されたか?
八重は、ついたての裏側で歯を食いしばって恥辱に耐えた。
殿が幼きころより身の回りのお世話をし、
殿の褌(ふんどし)祝いをさせていただき、内証の女になるのが夢だった。
今回、嫁を迎えるということになり、
必ずや性の手ほどきの声がかかるものと期待していたのに‥‥
『お前は初枕の日に儂(わし)の側におれ、儂(わし)が交ぐあいの手順を間違えたり、
秘穴の位置が解らぬときは指南せよ。
女は生娘で嫁いでくるのだ、こちらも童貞で迎え入れるのが筋と言うものじゃ』
屁理屈だ‥‥
こんな年増女に手ほどきされ筆を下ろしとうないだけに違いない。
私が殿をお慕いしている気持ちを知っていながら、
他の女を抱くところの証人になれと申されるなんて‥‥
「あああ‥‥」
女のか弱い声に八重は我に返った、
女がどんな顔で喘いでいるのだろうかと、ついたてから顔を覗かせて盗み見た。
女は寝間着の前をはだけさせられて、小ぶりな乳房を殿に舐められていた。
蚊帳の中の仄かな行灯の灯火が中の様子を妖しく映し出していた。
男の舌が蛇の舌のように薄桃色の女の乳首を苛めていた。
『ああ‥‥たまらぬ‥‥と、殿、八重にも‥‥八重にも同じように責めてくださいませ』
八重の手は、いつしか着物の前襟を掻き分けて中に忍び込み、垂れた大きな乳房を揉んでいた。
ちゅば‥ちゅ‥ちゅ‥
男は女の乳首を赤子のように吸っている。
女は、恥じらいと歓喜に満ちた表情でウットリとしていた。
八重は、自分の黒ずんだ乳首を指でつまんだ。
それは、自分でも驚くほど固くビンビンに勃起していた。
『いやん‥‥こんなにも勃起してる‥‥』
手のひらで乳首を転がすと、なんとも言えぬ心地よさが体全体を駆け巡った。
侍女の可愛い声が千代の思考を止めた。
その直後に大股でどしどしと床を踏み鳴らしながら剣山が寝間にやってきた。
寝間の脇に控えていた侍女の八重が剣山の歩く速度を読み取り、
タイミングよく蚊帳の幕をスルスルと巻き上げた。
役目を終えると、八重は静かに白いついたての裏へ引き下がった。
「千代‥‥」
剣山が千代の正面に胡座(あぐら)をかいて座り、女の名を読んだ。
その声は老中に指示を与える厳しい声とは裏腹に、甘く優しい声だった。
「よくぞ、わが国に嫁いでまいられた。長旅ゆえ疲れたであろう?」
労(いたわ)るように、そっと千代の肩に手を添えた。
「ふつつか者でございますが、よろしくお願いいたします」
布団の上で三つ指をついて頭を下げた。
「そう堅くならずともよい、今宵より儂(わし)らは夫婦なのだ。
お互いに心を通い合わせ、子を作り、
国を栄えさせ、今生を謳歌(おうか)しようではないか」
そう言って剣山は千代の唇を求めてきた。
寝間に来る前に薄荷(はっか)の葉を噛んできたのであろう、
剣山との口づけは清涼感があり、千代の体をとろけさせた。
初めての男との口づけ‥‥
しっかりと記憶に焼き付けたいのに心が揺らぐ‥‥
それは、恐らくこの男が朱里を成仏させぬ張本人だということと、
ついたての向こうに控えている側女の八重の存在だった。
「殿‥‥恥ずかしいのです‥‥どうか2人っきりで‥‥」
剣山の胸に引き寄せられ、ぶ厚い胸に頬を寄せながら小声で囁いた。
「ん?八重のことか?案ずるな、あやつは人にして人にあらず。
ただの木偶(でく)人形だと思えばよい」
木偶人形?!
殿は、そう申されたか?
八重は、ついたての裏側で歯を食いしばって恥辱に耐えた。
殿が幼きころより身の回りのお世話をし、
殿の褌(ふんどし)祝いをさせていただき、内証の女になるのが夢だった。
今回、嫁を迎えるということになり、
必ずや性の手ほどきの声がかかるものと期待していたのに‥‥
『お前は初枕の日に儂(わし)の側におれ、儂(わし)が交ぐあいの手順を間違えたり、
秘穴の位置が解らぬときは指南せよ。
女は生娘で嫁いでくるのだ、こちらも童貞で迎え入れるのが筋と言うものじゃ』
屁理屈だ‥‥
こんな年増女に手ほどきされ筆を下ろしとうないだけに違いない。
私が殿をお慕いしている気持ちを知っていながら、
他の女を抱くところの証人になれと申されるなんて‥‥
「あああ‥‥」
女のか弱い声に八重は我に返った、
女がどんな顔で喘いでいるのだろうかと、ついたてから顔を覗かせて盗み見た。
女は寝間着の前をはだけさせられて、小ぶりな乳房を殿に舐められていた。
蚊帳の中の仄かな行灯の灯火が中の様子を妖しく映し出していた。
男の舌が蛇の舌のように薄桃色の女の乳首を苛めていた。
『ああ‥‥たまらぬ‥‥と、殿、八重にも‥‥八重にも同じように責めてくださいませ』
八重の手は、いつしか着物の前襟を掻き分けて中に忍び込み、垂れた大きな乳房を揉んでいた。
ちゅば‥ちゅ‥ちゅ‥
男は女の乳首を赤子のように吸っている。
女は、恥じらいと歓喜に満ちた表情でウットリとしていた。
八重は、自分の黒ずんだ乳首を指でつまんだ。
それは、自分でも驚くほど固くビンビンに勃起していた。
『いやん‥‥こんなにも勃起してる‥‥』
手のひらで乳首を転がすと、なんとも言えぬ心地よさが体全体を駆け巡った。
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